ストキャトティクスはオシレーター系と呼ばれテクニカル指標で、発案者はアメリカのジョージ・レーンというチャート分析家です。短期売買を行う人に非常に人気の高いこのストキャスティクスについて、紹介してきます。
ストキャスティクスとは
ストキャスティクスは現在の為替レートが買われ過ぎなのか売られ過ぎなのかを判断するのに有効なテクニカル指標です。終値のレートが決められた日数の価格レンジの中で相対的にどうような位置にあるかを0~100のパーセンテージ(%)で表します。0は売られ過ぎ、100は買われ過ぎを表わしています。
売られすぎ買われすぎ
では、実際にチャート上にストキャスティクスを表示させてみましょう。
ローソク足のチャートの下に別ウィンドウがありますが、そこにストキャスティクスが表示されています。ストキャスティクスは2つのラインによって構成されており、エッジが効いているライン(青色)がメインのラインで、少し滑らかなライン(赤色)はシグナルと呼ばれています。
上の点線は80%のライン、下の点線は20%のラインです。人によっては、70%と30%と表示している人もいます。ここでは、ストキャトティクス(メインのライン)が80%以上の場合は買われ過ぎ、20%以下の場合は売られ過ぎを表わしています。ローソク足や移動平均線ではわかりづらい為替レートの過熱感をこのストキャトティクスは教えてくれます。
買われ過ぎたものは当然売られることになり、チャート上ではレートが下落する方向へ動き、売られ過ぎたものは買い戻しの流れで、レートは上昇する方向へ動きます。
したがって、ストキャスティクスが80%を超えてきたら売りを、20%を下回ったら買いをいれるというエントリーのやり方があります。
クロス
ストキャトティクスはメインのライン(青色)とシグナルのライン(赤色)との2つで形成されています。ここでは、この2つのラインの位置関係を使い、トレードするやり方を紹介します。
まずは下の図を見てください。シグナルである赤いラインをメインとなる青いラインが上抜けしたり、下抜けしたりクロスしていますよね。
シグナルをメインが上抜けする場面のことをゴールデンクロス、下抜けする場面のことをデッドクロスと呼ばれており、エントリーするポイントとしてよく使われています。
シグナルはメインよりも時間が遅いです。そのため、短い時間のラインが長い時間のラインを抜いていく時というのは、それまでのトレンドが変わることを意味しています。
そのような意味で、ゴールデンクロスやデッドクロスは注目されています。
ダイバージェンス
ストキャトティクスにはダイバージェンスという使い方もあります。あまり出現しないレアな状態ですが、その分相場の転換の信頼度は高いです。
そもそもダイバージェンスとは、為替レートの動きとオシレーターなどのテクニカル指標とが全く反対の動きをすることを指します。ちょっと言葉ではわかりづらいので、図で説明します。
まず、為替レートの動きは黄色のように下落しています。それに対して、ストキャトティクスのゴールデンクロスの位置(%)は上昇していますよね。
片方は下落しているのに、片方は上昇している。これこそがダイバージェンスなのです。反対に、為替レートが上昇しているのに、ストキャトティクスが下落しているパターンもあります。チャートの底値圏や天井圏でこのダイバージェンスの現象が見られた場合は、トレンドの転換が近いとされています。
以上のように、ストキャスティクスについて説明していきました。上下のラインやゴールデンクロス・デッドクロスなどは初心者の方でも視覚的にわかりやすい指標ではないでしょうか?バイナリーオプションの取引に上手く取り込んで勝率をあげてみましょう。